2017年1月12日木曜日

[5860] 透明なスケール&ウェイト論

●透明なスケール&ウェイト論
 今の自分を本来の自分ではなく、本来の自分の投影だと思って、人は前に進むことができる。本来の自分のスケール&ウェイトが今思っているようなものではないことになる。常がなく投影の連続であるので、この方向が時間といえる。
 人は僕の作品を見て、僕という人間をこういう人だと判断する。人はその投影されたものを、その人と思い込む。僕らはその人の本来ではなく、投影図を見ている。投影図であるということは全てのスケール&ウェイトが仮のものであるということになる。本来の自分とは、基本的にスケール&ウェイトが大きかろうが小さかろうが、厳密に言えばスケール&ウェイトとは無関係にある。ならばスケール&ウェイトは存在しないと言ってもあながち間違いではない。スケール&ウェイトが存在しないなら、マクロの宇宙とミクロの素粒子が同じでもあっても差し支えない。宇宙と分子のビジュアルが似ているのはこのせいかもしれない。人がとてつもなく大きなもののビジュアルと、とてつもなく小さなもののビジュアルを、同じように理論構築してしまうのは、己の本来があのようなビジュアルと関係があるからだろう。

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